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「人生がぐらつくときに、戻れる場所がない」
「心の支柱を、もう一度持ち直したい」
「ヒルティの信仰論を、宗教を持たない現代人にも応用できる形で知りたい」
こんにちは、社会福祉士・ケアマネジャーをしているしおこめパパです。3大幸福論編・ヒルティ編⑫、テーマは「ヒルティに学ぶ信仰・精神的支柱の作り方5レッスン」です。
ヒルティ哲学の核は、敬虔なキリスト教徒としての「信仰」でした。ただ、信仰を持たない方にも応用できる視点として、ヒルティの教えは「内側の支柱を持つ」ことの大切さを伝えてくれます。今日はその核を5つに整理してお届けします。
ぐらつかない暮らしは、外の状況より、内側の支柱で決まる。
ケアマネ業務で晩年に穏やかな方を見ていると、「自分なりの精神的な支柱」を持っていらっしゃることが多い印象があります。特定の宗教でなくても、信念、座右の銘、深い読書、習慣の儀式――形は様々ですが、内側に芯があるのです。
ヒルティに学ぶ信仰・精神的支柱の5レッスン
ここからご紹介する5つは、特定の宗教を勧めるものではありません。「自分の内側に、戻れる場所を作る」視点として、読んでみてください。
① 「内側の支柱」を意識的に持つ
ヒルティは「外の状況に振り回されない人は、内側に強い支柱を持っている」と書きました。それは信仰、哲学、信念、座右の銘、好きな本――何でもいい。自分が戻れる「内側の場所」を持つことが、ぐらつかない暮らしの土台です。
「迷ったとき、ここに戻る」という場所を1つ決める。アラン編⑱情念整理編「能動的感情に立つ」、アドラー編⑳「自分の物差し」とも完全に重なる視点です。
② 「静かな時間」を毎日持つ
ヒルティは「静かな時間を持たない人は、精神の支柱を育てられない」と書きました。1日5分でいい、何もせず静かに座る、内省する、祈る、瞑想する――こうした時間が支柱を育てます。
スマホもテレビもない、自分だけの静かな時間。「外の声」を遮断する時間が、内側の声を取り戻します。アラン編⑰孤独編「自分との会話」とも完全に重なる実践です。
③ 「古典に戻る」
ヒルティは「迷ったときは、古典に戻れ」と書きました。流行の本や情報ではなく、何百年読み継がれてきた古典に戻る。古典は時間の試練を通過してきた支柱です。
聖書、論語、ストア派、岩波文庫の古典――どれでもいい。1冊だけ、自分の支柱となる本を持つ。困った時にいつでも戻れる本があるのは、人生を支える資産です。
④ 「祈り」または「内省」を習慣にする
ヒルティの宗教色が出る箇所ですが、現代に応用できます。「内側を整理する時間」を、毎日少しでも持つ。宗教を持つ方は祈り、持たない方は内省や日記。
夜寝る前の5分、朝起きてからの5分――どこでもいい。「今日の感謝」「今日の悔い」「明日の願い」を心に並べる。これだけで精神の支柱は育ちます。アラン編㉑朝夜の習慣編とも地続きの実践です。
⑤ 支柱は「年月をかけて育てる」
ヒルティは「精神の支柱は、一日にして成らず」と書きました。本を1冊読んで、瞑想を1回して、人生は支えられない。年月をかけて、少しずつ育てるものです。
焦らない、急がない、比べない。10年後の自分が、戻れる場所を作っていると思って、今日少しだけ育てる。アラン編㉓人生後半編「衰えではなく季節」とも完全に重なる視点です。

ヒルティの『幸福論』を、もっと深めたい方へ
ここまでの5つのレッスンを読んで「ヒルティの信仰論を、原典で深く知りたい」と感じた方には、『幸福論 第三部』(ヒルティ著・草間平作・大和邦太郎訳/岩波文庫)がおすすめです。3部作の完結篇で、信仰・人生の意味についての考察が最も深く展開されます。精神の支柱を哲学的に深めたい方の決定版です。
精神の支柱は「外」より「内」
内側の支柱を持つ、静かな時間、古典に戻る、祈りまたは内省、年月をかけて育てる――この5つは、すべて「内側に戻れる場所を作る」実践です。状況は変わるが、内側の支柱があれば人はぐらつきません。
支柱がぐらつく日があってもいい
信念が揺らぐ日、何を信じればいいか分からなくなる夜、すべてが空しく感じる朝――どれも、あって当然です。支柱がぐらつく自分を、責めないでください。ヒルティも疑いの日々を持っていました。支柱は揺らいで強くなる。明日また、戻れる場所を1つ思い出せれば十分です。

あわせて読みたい一冊
ヒルティの言葉を、365日のリチュアルとして毎晩開きたい方には、『眠られぬ夜のために 第二部』(ヒルティ著・草間平作・大和邦太郎訳/岩波文庫)もおすすめです。短い随想で、信仰・誠実・人生についてのヒルティの思索が並びます。夜の支柱として、生涯持ち歩ける一冊です。
シリーズの今後について
次回⑬は「ヒルティに学ぶ健康と身体の整え方5レッスン」をお届けします。「健康は最大の財産」というヒルティ哲学を、毎日の身体習慣に落とす実践を整理します。「3大幸福論編・ヒルティ編」はシリーズ全30回まで継続予定です。
このシリーズの他の記事
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- 3大幸福論編・ヒルティ編③ ヒルティに学ぶ仕事の哲学──祝福としての労働5レッスン
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- 3大幸福論編・ヒルティ編⑪ ヒルティに学ぶ習慣の作り方5レッスン
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