アラン㉚|アラン編完結|「幸福は作るもの」総まとめとヒルティへ

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「アラン編、ついに最終回」
「全30回の核を、もう一度整理してほしい」
「次のヒルティ編、どんな視点が加わるんだろう?」

こんにちは、社会福祉士・ケアマネジャーをしているしおこめパパです。3大幸福論編・アラン編㉚、テーマは「アラン編完結|『幸福は作るもの』の総まとめと、ヒルティ編への橋渡し」です。

全30回、長い旅にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。最終回の今日は、アランが100年前に描いた「幸福は作るもの」の輪郭をもう一度なぞり、そして次のシリーズ「3大幸福論編・ヒルティ編」へ、そっと橋を架けます。

幸福は、感じる状態ではなく、作る行為。アランからヒルティへ、別の角度の幸福論へ。

ケアマネ業務で晩年の方々と関わってきて確信しているのは、「幸福を意志で作る人」と「幸福を待っている人」では、晩年の景色がまるごと違うということ。アランは前者の哲学を100年前から渡し続けてくれました。今日はその核を5つにまとめ、ヒルティへバトンを渡します。

アラン編完結・5つの核

ここからご紹介する5つは、アラン編①〜㉙の中から絶対に外せない核を抽出したものです。順番に意味はありません。今日の自分にいちばん響くカードから一枚取り出してみてください。

① 幸福は「決意」で作るもの

アラン哲学の起点であり、終点でもあります。「悲観主義は気分、楽観主義は意志」――アランがアラン編のあらゆる場面で繰り返した核です。気分の波に任せず、自分で決意して整える。これが全30回を貫いた根です。

朝の決意ひと言、夜の不機嫌を持ち越さない決意、人と関わるときの上機嫌の決意――どれも「決意」で始まる。意志は爆発ではなく、毎朝のひと言。これがアランから受け取る、いちばんの贈り物です。

② 身体が心を動かす

もう一つの土台が、「心が体を動かすのではなく、体が心を動かす」でした。気分が沈んだら、頭ではなく身体に手を入れる。歩く、姿勢、深呼吸、ほほえみ――どれもアラン哲学の中心です。

現代の身体心理学が証明したことを、アランは100年前に直観で見抜いていました。身体ファーストが、幸福を作るいちばん速い道。これを毎日に染み込ませることが、アラン編のいちばんの実践です。

③ 想像と上手につきあう

アランが繰り返し警告したのが「想像力の暴走」。不安、嫉妬、悲観、お金の心配、SNSの比較――どれも想像の暴走でした。現実と想像を仕分け、暴走したら体に戻る。これが現代人にこそ効く処方です。

完全に消すことはできない、でも飼い慣らすことはできる。想像との健やかな距離感を持つことが、SNS時代の幸福の鍵。アランの教えは、まさにこの時代のためのものでした。

④ 行動が意味を生む

アラン編㉘で扱った集大成です。「意味があるから動く」ではなく「動くから意味が生まれる」。やる気を待たない、形だけ始める、小さく続ける。これがアラン哲学の集大成。

退屈、無気力、迷い――どれも「動かないこと」の結果。行動が、すべての始まり。アラン編⑲のストア派的な「変えられることに集中する」も、同じ起点に立っていました。

⑤ 上機嫌は「自分のところで止める」

アランが人間関係を整える時に繰り返した「不機嫌は伝染する、上機嫌は最大の贈り物」。受け取った不機嫌を、自分のところで止める。逆に、上機嫌を周りに渡す。これが家族・職場・友人関係を整える核でした。

家庭、職場、介護、友情、子育て――すべての関係で、自分の機嫌を整えることが起点。関係を変えるのは、他人ではなく自分側の整え方。これがアラン編から受け取る、いちばん静かで力強い実践です。

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Photo: User:Ggia / CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons

アランの『幸福論』を、もっと深めたい方へ

シリーズ最終回として「アラン『幸福論』を、もう一度きちんと辿りたい」方には、原点に戻って『幸福論』(アラン著・神谷幹夫訳/岩波文庫)がおすすめです。日本のアラン読書のスタンダード。短い随想の集まりなので、シリーズ30回を読んだ今、もう一度1篇ずつ味わうと、核がいっそう深く染み込みます。

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アラン編完結・幸福は「作るもの」

決意で作る、身体が心を動かす、想像と上手につきあう、行動が意味を生む、上機嫌を自分のところで止める――この5つが、アラン編全30回の核です。幸福は感じる状態ではなく、自分で作るもの。アランが渡してくれたこの一点を、ぜひ毎日に染み込ませてください。

次シリーズへ──ヒルティ編への橋渡し

アラン編の次は、「3大幸福論編・ヒルティ編」がスタートします。スイスの法学者・思想家カール・ヒルティ(1833-1909)は、アランとは別の角度から幸福を論じた人。アランが「身体と意志」で幸福を語ったのに対し、ヒルティは「規律・誠実・信仰」で幸福を語りました。

堅実に働くこと、時間を大切に使うこと、誠実に他者と向き合うこと――ヒルティの幸福論は、アランより少し倫理的で、少し宗教的。でもその核は、アランと不思議と重なります。アラン編で作った地盤の上に、ヒルティの別の角度を重ねていく。次シリーズもどうぞお付き合いください。

幸福を作れない日があってもいい

30回読んでも、明日からすぐ幸福になれるわけではありません。それでいいんです。アランは「気分は習慣」と何度も言いました。今日できなくても、明日また朝のひと言から戻れる。幸福は連続でなくていい、断続でいい。戻ってこられる場所を持っているかどうか――それが、アラン編が最後に渡してくれたメッセージです。長い旅、本当にありがとうございました。

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Photo: A.Savin / FAL via Wikimedia Commons

あわせて読みたい一冊

アラン編から次シリーズへの橋渡しとして、ぜひお手元に置いてほしいのが、『幸福論』(ヒルティ著・草間平作訳/岩波文庫)です。スイスの法学者ヒルティが、アランとは別の角度から幸福を論じた古典。アランで作った地盤の上に、ヒルティの「規律と誠実」の幸福論を重ねると、3大幸福論の景色が立体的に見えてきます。次シリーズ「ヒルティ編」のお供にどうぞ。

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シリーズ完結・次シリーズへ

全30回の「3大幸福論編・アラン編」、お付き合いいただき本当にありがとうございました。次回からは新シリーズ「3大幸福論編・ヒルティ編①」がスタートします。ヒルティ『幸福論』を、アランで培った視点で、30回かけて丁寧に紐解いていきます。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

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