【アドラーの教え編⑫】仕事・キャリアで使うアドラー5レッスン|「評価で疲れる」働き方から抜け出す

※本記事はアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト)を含みます。紹介している書籍は、筆者が内容を確認したうえで掲載しています。

「働き始めて何年も経つのに、毎週月曜が憂うつ」
「上司や同僚の評価ばかり気になって、仕事に集中できない」
「やりがいって、何だっけ……と立ち止まることが増えた」

こんにちは、社会福祉士・ケアマネジャーをしているしおこめパパです。アドラーの教え編⑫、テーマは「仕事・キャリアで使うアドラー5レッスン」です。

⑪では劣等感の使い方を見てきました。今回はその応用編、「仕事・キャリア」。アドラーは「人生の悩みはすべて対人関係の悩み」と語っています。仕事の悩みも例外ではなく、整理してみるとほとんどが関係の問題であることに気づきます。

「誰のための仕事か」を見失うと、働くことは消耗になる。「誰かの役に立てている」と感じられたとき、同じ仕事が貢献に変わる。

社会福祉士・ケアマネジャーとして福祉の現場で働いてきた20年弱、評価では続かない仕事の典型でした。それでも続けられたのは、アドラー的な意味での「貢献感」で働き方を支え直してきたから。今回は仕事に効く5つのレッスンでお伝えします。

仕事・キャリアで使うアドラー 5つのレッスン

「仕事のスキル」より前に効くのが、仕事との距離の取り方です。5つの基本を、職場という具体場面に落とし込んでいきます。

① 「仕事の悩み」も、根っこは「対人関係の悩み」

業務内容そのものより、関わる人で消耗していませんか。アドラーは「人生の悩みはすべて対人関係の悩み」と語りました。仕事の悩みも例外ではなく、たいていは「あの上司」「あの取引先」「あのチーム」と名前がついています。

業務の問題と関係の問題を切り分けるだけで、悩みの3割は「これは仕事のやり方ではなく、関係の整理で解決する話だ」と認識できます。関係の問題を業務改善で解こうとしない――これだけで、無駄な疲れがぐっと減ります。

② 評価は「相手の課題」、行動は「自分の課題」

④で見た「課題の分離」を職場で使います。あなたが今日の仕事にどう取り組むかは自分の課題。それを上司や同僚がどう評価するかは100%相手の課題です。

評価が気になって動けないとき、私たちは相手の領域に意識を奪われています。「やることはやった、あとは相手の領域」と心の中で線を引くだけで、仕事に集中できる時間が驚くほど増えます。誠実に振る舞ったうえで結果を手放す――これがいちばん長く続く働き方です。

③ 「ほめられたい」を超えて、「貢献感」で働く

上司にほめられることを仕事の目的にすると、ほめられなければ虚しく、ほめられても次のほめが欲しくなる。永遠に満たされません。アドラーが勧めるのは、評価ではなく「貢献感」を仕事の燃料にすることです。

「この仕事は、誰の何の役に立っている?」と一度問い直してみる。直接の相手、その先の利用者、社会――どこかに自分の貢献が届いている感覚を持てると、ほめが来なくても自分で自分の働きを認められるようになります。これが長く働ける人の共通点です。

④ 上司・部下も、人としては「横の関係」

組織には役割の上下があります。それは事実です。ただアドラーは、人間としての価値に上下はないと考えます。「役割は縦、人としては横」と切り分けるだけで、上司にも部下にも、過度な萎縮も傲慢も生まれにくくなります。

部下のミスを指摘するときも、人格ではなく行動について話す。上司の指示に従うときも、人として服従するわけではない。横の関係を意識すると、伝えるべきことは伝えつつ、関係はおだやかに保てる。職場の人間関係を長く続けるコツです。

⑤ キャリア選択は「過去の理由」より「これからの目的」で

転職、異動、独立――キャリアの分岐点で迷うとき、私たちはつい過去を理由にしがちです。「学歴が中途半端だから」「経歴がブレているから」。これは⑤の目的論と真逆の発想です。

アドラーは「これからどう生きたいか」という目的を起点に考えることを勧めます。「過去がこうだから無理」ではなく、「これを目指すために、何ができる?」。同じ状況でも、問いの形を変えるだけで見える選択肢の数が変わります。キャリアは、過去の延長ではなく未来からの逆算で組み立て直せます。

アドラー心理学を、もっと深めたい方へ

ここまでの5つのレッスンを読んで「仕事を、もっと貢献ベースで考え直したい」と感じた方には、『アドラーに学ぶ よく生きるために働くということ』(岸見一郎 著/ベスト新書)がおすすめです。『嫌われる勇気』の著者が、「なぜ働くのか」「生産性で人の価値は決まらない」というアドラー的な視点で、仕事観をやわらかくほどき直してくれる一冊です。

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「働く」は人生のごく一部、しかし生活の質を大きく左右する

仕事は人生のすべてではありません。けれど、起きている時間の多くを占める以上、働き方の質はそのまま生活の質になります。アドラーの5レッスンは、仕事をがんばる量を増やすのではなく、「同じ仕事を、どう受け取って、どう関わるか」を整える視点をくれます。働き方を変えなくても、視点を変えるだけで毎日の重さは確実に変わります。

うまくいかない日があってもいい

評価が気になって動けない日。上司の機嫌に振り回された日。やりがいを見失った日。そんな日があって当たり前です。大事なのはその夜に、「あ、いま相手の課題を背負ってたな」「貢献の矢印が自分に向いてたな」と気づけること。気づきは、明日からの働き方を静かに変えていきます。

あわせて読みたい一冊

部下・後輩との関わり方を、ほめる・叱るから「勇気づける」へ切り替えたい方は、『アドラー心理学を語る4 勇気づけの方法』(野田俊作 著/創元社)もおすすめです。日本のアドラー心理学第一人者が、勇気づけのコツや上手な自己主張の仕方を、対話形式でわかりやすくまとめた一冊です。

Amazon.co.jp: 勇気づけの方法 アドラー心理学を語る eBook : 野田 俊作: Kindleストア
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シリーズの今後について

次回⑬は「夫婦・パートナーシップに効くアドラー5レッスン」。職場の関係に続いて、もっとも身近で、もっとも力の入りやすい関係をテーマにします。「アドラーの教え編」は、シリーズ全30回まで継続予定です。

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