【アドラーの教え編⑦】「勇気づけ」の実践5レッスン|ほめると叱るを超える関わり方

※本記事はアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト)を含みます。紹介している書籍は、筆者が内容を確認したうえで掲載しています。

「子どもをたくさんほめているのに、なぜか自信がつかない」
「叱るのも、ほめるのも、なんだか少し違う気がする」
「自分自身を、うまく励ますことができない」

こんにちは、社会福祉士・ケアマネジャーをしているしおこめパパです。アドラーの教え編⑦、テーマは「勇気づけ」の実践5レッスンです。

アドラー心理学では、人を伸ばす関わり方を「勇気づけ」と呼びます。これは「ほめる」とも「叱る」とも違う、第三の道。子育てにも、職場にも、そして自分自身にも効く関わり方です。

勇気づけとは、「困難を乗りこえる力」をその人のなかに灯すこと。ほめて操るのでも、叱って動かすのでもありません。

福祉の現場でも、ご本人の「やってみよう」という気持ちは、指示や評価ではなく勇気づけから生まれます。今回はその実践のコツを、5つのレッスンにまとめます。

「勇気づけ」の実践 5つのレッスン

勇気づけは、特別な言葉づかいではありません。「どこに注目し、どう声をかけるか」という、視点の置き方です。

① 「ほめる・叱る」と「勇気づけ」は何が違う

「ほめる」も「叱る」も、実は上の人が下の人を評価する(縦の関係)関わりです。「えらいね」は「私が、あなたを評価する」という構図。だから、ほめられ続けると「評価がないと不安」になりがちです。

一方「勇気づけ」は対等な仲間として(横の関係)、相手の力を信じて寄りそう関わり。「がんばったね」ではなく「がんばってる姿、いいなと思ったよ」。評価ではなく、共感と感謝で伝えるのがコツです。

② 結果ではなく「プロセス」と「存在」に注目する

テストで100点を取ったときだけほめると、子どもは「結果を出さないと愛されない」と学んでしまいます。勇気づけは、結果ではなく過程に光を当てます。「毎日机に向かってたね」「あきらめずに見直してたね」。

さらに深い勇気づけは、「存在そのもの」への注目です。「あなたがいてくれて、うれしい」。何かができたからでなく、ただそこにいることを喜ぶ。この土台があると、子どもは安心して挑戦できます。

③ 「ありがとう」「助かった」は最強の勇気づけ

勇気づけのいちばん簡単で、いちばん強い言葉が「ありがとう」「助かったよ」です。「えらいね」は評価ですが、「ありがとう」は「あなたは私の役に立った=貢献できた」という事実を伝えます。

⑥で見たとおり、人は「貢献感」から自信を得ます。だから「ありがとう」は、相手の心に直接「自分は役に立てる人間だ」と灯をともす。子どもにも、パートナーにも、同僚にも、惜しまず使いたい言葉です。

④ 失敗したときこそ、勇気づけのチャンス

うまくいったときに声をかけるのは簡単です。勇気づけが本当に効くのは、失敗したとき。ここで叱ると、子どもは「失敗=怖いもの」と学び、挑戦を避けるようになります。

失敗したときの勇気づけは、こうです。「挑戦したこと自体がすごい」「ここまではできてたね」「次はどうしようか、一緒に考えよう」。失敗を、責める対象ではなく学びの材料に変える。それが再挑戦の力になります。

⑤ 自分で自分を勇気づける(セルフ勇気づけ)

勇気づけは、他人だけにするものではありません。いちばん勇気づけが必要なのは、たいてい自分自身です。私たちは自分に対して、誰よりも厳しい評価者になりがちだからです。

「今日もよくやった」「できなかったけど、やろうとした自分は責めない」。他人にかける優しい言葉を、自分にもかけてあげる。自分を勇気づけられる人は、他人も自然に勇気づけられる。まず自分から始めてみてください。

アドラー心理学を、もっと深めたい方へ

ここまでの5つのレッスンを読んで「勇気づけを、もっと体系的に学びたい」と感じた方には、『勇気づけの心理学 増補・改訂版』(岩井俊憲 著/金子書房)がおすすめです。アドラー心理学の「勇気づけ」を、理論と実践の両面からていねいに解説した一冊です。

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勇気づけは「上から」ではなく「となりから」

ほめると叱るは、どうしても「上から下へ」の関わりになります。勇気づけのイメージは「となりに座って、同じ方向を見る」こと。評価する人ではなく、一緒に困難へ立ち向かう仲間として声をかける。その立ち位置が、相手の力をいちばん引き出します。

うまくいかない日があってもいい

つい「なんでできないの」と言ってしまう日もあります。それでも大丈夫。あとから「さっきはきつい言い方をしたね、ごめん」と伝え直せばいい。言い直せること自体が、子どもにとっての勇気づけになります。完璧でなくていいのです。

あわせて読みたい一冊

アドラー心理学の全体像も気軽におさらいしたい方は、『決定版 アドラー心理学がマンガで3時間でマスターできる本』(吉田浩 著・岩井俊憲 監修/明日香出版社)もおすすめです。身近な場面を題材にしたマンガで、勇気づけをふくむ要点を短時間で見渡せる一冊です。

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シリーズの今後について

次回⑧は、いよいよ「自己受容」を日常で続ける方法です。「できない自分」とどう付き合うか――シリーズの土台にあたるテーマを、5レッスンでお届けします。

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