※本記事はアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト)を含みます。紹介している書籍は、筆者が内容を確認したうえで掲載しています。
「職場に苦手な人がいて、出勤前から気が重い」
「友人関係に気をつかいすぎて、会ったあとどっと疲れる」
「『嫌われたくない』が口ぐせで、自分の意見が言えない」
こんにちは、社会福祉士・ケアマネジャーをしているしおこめパパです。アドラーの教え編③、テーマは「対人関係(職場・友人)で疲れたときに効くアドラー」5レッスンです。
アドラーは「人生の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と言いました。裏を返せば、対人関係の疲れに効く考え方を持てれば、人生全体がかなり生きやすくなるということ。今回は5つの基本を、大人の人間関係に当てはめます。
対人関係で消耗するのは、相手を変えようとするから、相手にどう見られるかを気にするから。どちらも「自分にコントロールできないこと」に力を注いでいる状態です。
社会福祉士・ケアマネとして、たくさんの人と関わっていると、人間関係の消耗は職業病のようなもの。だからこそ、アドラーの教えを「自分を守る技術」として使ってきました。その実感も交えてお伝えします。
対人関係の消耗に効く5つのレッスン
①の5つの基本を、職場・友人関係の具体場面に落とし込みます。
① 課題の分離:「嫌われること」は相手の課題
「あの人に嫌われたかもしれない」と気に病むとき――相手が自分をどう思うかは、100%相手の課題です。あなたにコントロールできることではありません。
アドラーの有名な言葉に「自由とは、他者から嫌われることである」があります。これは「嫌われにいけ」という意味ではなく、「全員に好かれることは不可能だと認めた瞬間、自分の人生を生きられる」という意味。誠実に振る舞ったうえで、その先の相手の評価は手放す――これだけで対人関係の重さが半分になります。
② 目的論:苦手な人への感情の「目的」を見る
「あの人が苦手」という感情にも、アドラー的には目的があります。たとえば「苦手だと決めておけば、関わらずに済む」「相手を悪者にすれば、自分が傷つかずに済む」。
これは責めるための視点ではなく、自分をラクにするための視点。「自分はこの苦手意識で、何から自分を守ろうとしている?」と問うと、相手そのものより、自分の中の不安が見えてくる。すると、相手は「攻略すべき敵」ではなく「ただ合わない人」くらいに、軽くなります。
③ 横の関係:上下ではなく「対等」を選ぶ
アドラーは、すべての対人関係を「横の関係(対等)」で捉えることを勧めます。上司・部下、先輩・後輩という役割はあっても、人間としての価値に上下はない。
「評価される/されない」「勝つ/負ける」で人を見ていると、誰と会っても疲れます。「役割は上下、人としては対等」と切り分けるだけで、上司にも後輩にも、過度に緊張したり見下したりせずに接せられる。職場の消耗の多くは、この「縦の関係グセ」から生まれています。
④ 共同体感覚:「どう見られるか」より「どう貢献できるか」
対人関係で疲れる人は、たいてい意識が「自分がどう見られているか」に向いています。アドラーは、その矢印を「自分はこの場にどう貢献できるか」に向け直すことを勧めます。
会議で「変なこと言って評価が下がらないかな」と縮こまる代わりに、「この場に何か役立てることはないか」と考える。矢印が自分から外に向いた瞬間、不思議と緊張は減ります。貢献に意識が向くと、評価への執着がゆるむ――これがアドラーの言う「貢献感」の効用です。
⑤ 自己受容:他人と比べず、自分の課題に集中する
SNSで友人の充実ぶりを見て落ち込む、同僚と自分を比べて焦る――比較は対人疲れの大きな源です。アドラーの自己受容は、「他人より優れている自分」を目指すのではなく、「昨日の自分より一歩」だけを見る生き方。
「あの人はあの人の課題を生きている、自分は自分の課題を生きる」。競争の軸から降りると、他人の成功が自分の脅威ではなくなり、純粋に「よかったね」と思えるようになります。それは相手のためでなく、何より自分がラクになるためです。
アドラー心理学を、もっと深めたい方へ
ここまでの5つのレッスンを読んで「対人関係のしんどさを、もっと整理して学びたい」と感じた方には、『マンガでやさしくわかるアドラー心理学 人間関係編』(岩井俊憲 著/日本能率協会マネジメントセンター)がおすすめです。職場や友人とのやりとりを題材にしたマンガで、むずかしい理論がやさしく腑に落ちる一冊です。

対人関係は「変えられること」だけに力を注ぐ
対人関係の消耗のほぼすべては、「自分にコントロールできないこと」に力を注いでいる状態から生まれます。相手の評価、相手の機嫌、相手の性格――どれも変えられません。変えられるのは、自分の課題の引き受け方、感情の見方、関係の捉え方だけ。アドラーの5レッスンは、その「変えられること」に力を集中させるための地図です。
うまくいかない日があってもいい
苦手な人の一言に一日中ざわついた日、嫌われたくなくて言いたいことを飲み込んだ日、つい誰かと自分を比べてしまった日――そんな日は誰にでもあります。大事なのは、その夜に「あ、いま相手の課題を背負ってたな」と気づけること。気づきは、それだけで回復のはじまり。アドラーの教えは、完璧に使う道具ではなく、何度でも戻ってこられる場所です。
あわせて読みたい一冊
今回の学びを仕事の場面でも活かしたい方は、『サクッとわかる ビジネス教養 アドラー心理学』(岩井俊憲 監修/新星出版社)もおすすめです。フルカラーの図解で要点を短時間でつかめる構成で、職場の人間関係に役立つヒントが見つかります。

シリーズの今後について
次回④からは、5つの基本概念をひとつずつ深掘りしていきます。まずは④「課題の分離」――いちばん効果が大きく、いちばん誤解されやすいこの考え方を、具体例たっぷりで5レッスンにまとめる予定です。


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