アラン㉗「自然・季節とともに」5レッスン|空を見て節目を祝う

※本記事はアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト等)を含みます。

「忙しさに追われて、季節を感じる余裕がない」
「自然と触れる時間が、最近ぜんぜんない」
「四季の移ろいを、もっと暮らしに入れたい」

こんにちは、社会福祉士・ケアマネジャーをしているしおこめパパです。3大幸福論編・アラン編㉗、テーマは「アランに学ぶ自然・季節とともに生きる5レッスン」です。

アランは『四季をめぐる51のプロポ』を残したように、季節の移ろいを生活の哲学にした人でもあります。自然と季節を意識的に暮らしに取り入れることが、上機嫌の土台になる――今日はそのアラン的な視点を、5つに整理してお届けします。

自然は最大の芸術家、季節は最高の哲学者。

ケアマネ業務で訪問するご家庭で、窓辺に季節の花を絶やさない方ほど、不思議と心穏やかに暮らしている印象があります。自然と季節を暮らしに残すことは、贅沢ではなく、心を整える土台。アランの教えは、それを哲学的に裏付けてくれます。

自然・季節とともに生きるアランの5レッスン

ここからご紹介する5つは、田舎暮らしに移住する話ではありません。都市の暮らしの中でも、自然と季節を取り入れるための実践です。今日からそっと試せる粒度に絞っています。

① 「空を見上げる」を毎日の儀式に

アランは「空を見上げる人は、退屈しない」と書きました。1日1回、空を見上げる。雲、青空、月、星――どれも、いつもそこにある自然です。意識的に見上げるだけで、世界の広さを思い出せます。

通勤路、ベランダ、窓辺――どこでもいい。1日1回、空を見上げる時間を持つ。これだけで頭の中の漠然が、世界の広さに薄められます。アラン編③想像力編「体に戻る」と同じ実践です。

② 「季節の言葉」を意識する

アランは『四季をめぐる51のプロポ』で、季節ごとの感覚と言葉を大切にしました。春は芽吹き、夏は青葉、秋は実り、冬は静けさ――こうした季節の言葉を意識すると、暮らしに彩りが戻ります。

「今日は秋らしい風だな」「もう梅の季節か」――そんなふと心の中で言葉にするだけ。季節を言葉で確認する癖を持つことが、自然との接点を増やします。アラン編㉖「自分の言葉で考える」の応用編です。

③ 季節の旬を、食卓に入れる

アランは「人は、食べるものを通じて季節と対話する」と書きました。旬の野菜、季節の魚、その時期だけの果物――こうした旬を食卓に入れるだけで、暮らしに季節のリズムが戻ります。

スーパーで「旬」と書かれたものを1つ選ぶ。それだけでいい。食を通じて自然とつながるのは、現代でも誰でも実践できるアラン的な暮らしです。介護現場でも、旬の食材は確実に食欲と気分を上げます。

④ 「短い散歩」で身体に季節を入れる

アラン編⑪健康編、⑮詩・芸術編で扱った「歩く」を、季節の視点で深めます。同じ散歩道でも、季節ごとに別の景色になる。葉の色、風の温度、香り、虫の音――気づくものが季節ごとに違います。

5分の散歩でいい。身体で季節を感じる時間を、週に数回でも持つ。これがアラン的な自然との接点。アラン編②「体から心を整える」とも完全に重なる実践です。

⑤ 「季節の節目」を小さく祝う

アランは「節目を祝うことが、生活にリズムを作る」と書きました。立春、夏至、お盆、冬至――こうした節目を意識して、小さな儀式を持つ。豪華なイベントではなく、家族で旬を食べる、季節の花を飾る、それだけでいい。

節目に小さな儀式を持つと、1年に区切りが生まれます。区切りのある暮らしは、退屈に飲まれない。アラン編⑨「退屈の処方箋」とも地続きの実践。これは介護現場でも、利用者さんの「次の楽しみ」を作る大事な技術です。

Aerial image of Alicudi (view from the south)
Photo: Carsten Steger / CC BY-SA 4.0 via Wikimedia Commons

アランの『幸福論』を、もっと深めたい方へ

ここまでの5つのレッスンを読んで「アランの思考の体系そのものに、もう一歩近づきたい」と感じた方には、『アラン著作集 1 思索と行動のために』(白水社)がおすすめです。「感覚」「経験」「推理」「行為」「情念」「道徳」「儀式」の7部からなる、アラン哲学の体系的入門書。自然と季節を哲学的に深く受け取るための土台になります。

👉 『アラン著作集 1 思索と行動のために』をAmazonで探す

自然と季節は、いつも無料で開かれている

空を見上げる、季節の言葉を意識する、旬を食卓に入れる、短い散歩、節目を小さく祝う――この5つは、すべて「暮らしに自然と季節を取り戻す」実践です。お金もかからず、誰にでも開かれている。アランが100年前から大切にした、いちばん地に足のついた幸福の作り方です。

季節を感じる余裕がない日があってもいい

忙しすぎて空も見上げられない朝、季節の言葉が出てこない夕方、旬を意識する余裕のない週――どれも、あって当然です。季節を感じられない自分を、責めないでください。自然はいつもそこにある。明日また空を見上げれば、それだけで十分です。

2015 Ribblehead Viaduct 1
Photo: Kreuzschnabel / CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons

あわせて読みたい一冊

アランのプロポをもっと幅広く味わいたい方には、『プロポ 2』(アラン著・山崎庸一郎訳/みすず書房)もおすすめです。『プロポ 1』に続く本格的な日本語選集の続編で、自然・暮らし・季節をめぐる随想も豊富に収録。アランの世界をより立体的に味わえる一冊です。

👉 『プロポ 2』をAmazonで探す

シリーズの今後について

次回㉘は「アランに学ぶ意味の作り方──行動が意味を生む5レッスン」をお届けします。アラン哲学の集大成「行動から意味が生まれる」を、毎日のサイズに落として整理します。「3大幸福論編・アラン編」はシリーズ全30回まで継続予定です。

このシリーズの他の記事

コメント

タイトルとURLをコピーしました