ヒルティ⑨「夫婦・友情」5レッスン|地味な誠実が長続きさせる

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「夫婦の関係が、なんとなく薄くなっている」
「大人になってから、新しい友達ができにくい」
「長く続く関係を、もう一度大切に整え直したい」

こんにちは、社会福祉士・ケアマネジャーをしているしおこめパパです。3大幸福論編・ヒルティ編⑨、テーマは「ヒルティに学ぶ夫婦・友情の5レッスン」です。

ヒルティは『幸福論』のなかで、夫婦と友情を「人生を長く支える二大関係」として論じました。誠実さを軸に、長く続く関係をどう作るか――今日はその核を5つに整理してお届けします。

長く続く関係を作るのは、刺激ではなく、誠実な積み重ね。

ケアマネ業務で晩年の方を見ていると、「長く続いてきた夫婦」と「長く続いてきた友情」を持つ方ほど、晩年が穏やかな印象があります。派手な関係ではなく、地味で誠実な関係。それが人生後半の最大の財産です。

ヒルティに学ぶ夫婦・友情の5レッスン

ここからご紹介する5つは、関係を変える話ではなく「自分の側を整える」視点です。夫婦にも友情にも応用できる、長く続く関係の5つの土台です。

① 「相手を尊敬する」

ヒルティは「尊敬のない関係は、必ず痩せる」と書きました。夫婦も友情も、最初は熱量で始まりますが、長く続けるのは尊敬。相手の中に、自分にはない強みを見つける目を持ち続けることです。

「家族だから」「友達だから」と相手を取りすぎず、ちゃんと尊敬する。アラン編⑥礼儀作法編、アドラー編⑬夫婦編「対等な相手として向き合う」と完全に同じ視点です。

② 「誠実な約束」を積む

ヒルティの誠実さは、夫婦と友情にも応用されます。小さな約束を、長く守り続けること。記念日を覚えている、約束の時間を守る、言ったことを行動に移す――これが信頼の土台になります。

派手な記念日プレゼントより、毎日の小さな約束。アラン編⑦家族編「家庭に礼儀作法を残す」と完全に同じ実践です。誠実さの積み重ねが、長く続く関係を作るのです。

③ 「沈黙の時間」を大切にする

ヒルティは「黙って一緒にいられる関係こそ、最も深い」と書きました。話していなくても気まずくない、沈黙の中で安心できる関係。これは時間と誠実さの積み重ねでしか作れません。

夫婦でも友情でも、沈黙を恐れない関係を目指す。アラン編⑥礼儀作法編「沈黙の使い方」とも完全に重なります。話すこと以上に、黙って一緒にいる時間が、関係を深めます。

④ 「変化を許す」

ヒルティは「人は変わる、関係も変わる」と書きました。同じままでいてくれることを期待すると、関係は重くなります。逆に、相手の変化を喜ぶ姿勢を持つと、関係は新鮮さを保ちます。

「あなたが変わってきたね、面白いね」と言える関係。変化を許す関係は、長く続く。アドラー編⑬夫婦編「相手を変えるをやめる」とも完全に重なる視点です。

⑤ 「定期的に時間を作る」

ヒルティは「関係は、時間で育つ」と書きました。仕事や子育てが忙しくても、夫婦の時間、友人との時間を意識的に作ること。これが関係の血流を保ちます。

月に1回、夫婦で食事に出る。3か月に1回、友人に連絡する。頻度ではなく、定期性が大事。アラン編⑩友情編「頻度より誠実さ」とも完全に同じ実践です。

20220706 Naturschutzgebiet Südliche Fröttmaninger
Photo: Flocci Nivis / CC BY 4.0 via Wikimedia Commons

ヒルティの『幸福論』を、もっと深めたい方へ

ここまでの5つのレッスンを読んで「ヒルティの人間関係論を、もう一段深く読みたい」と感じた方には、『幸福論 第三部』(ヒルティ著・草間平作・大和邦太郎訳/岩波文庫)がおすすめです。3部作の完結篇で、人生・関係・信仰についての考察が深く展開されます。長く続く関係を整える視点として、生涯持ち歩ける一冊です。

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長く続く関係は「地味な誠実さ」で作られる

尊敬する、誠実な約束、沈黙の時間、変化を許す、定期的な時間――この5つは、すべて「長く続く関係を、自分の側から作る」実践です。派手さも刺激も要らない。地味な誠実さこそが、人生を支える関係を作ります。

関係がぎこちない日があってもいい

夫婦の会話が噛み合わない夕方、友人と疎遠になった気がする週末、自分の振る舞いを後悔する夜――どれも、あって当然です。関係がぎこちない自分を、責めないでください。長い関係は、ぎこちなさも一緒に乗り越えるもの。明日また、誠実なひと言から戻れば十分です。

Boats on the Mekong with dark clouds and blue sky
Photo: Basile Morin / CC BY-SA 4.0 via Wikimedia Commons

あわせて読みたい一冊

夜のひとときに、ヒルティの言葉を関係の指針として味わいたい方には、『眠られぬ夜のために 第二部』(ヒルティ著・草間平作・大和邦太郎訳/岩波文庫)もおすすめです。365日分の随想集で、夫婦や友情に悩む夜にも寄り添ってくれる相棒の一冊です。

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シリーズの今後について

次回⑩は「ヒルティに学ぶお金と物質との健やかな距離5レッスン」をお届けします。「お金は道具で、目的ではない」というヒルティ哲学を、現代の家計と物質との関係に応用する実践を整理します。「3大幸福論編・ヒルティ編」はシリーズ全30回まで継続予定です。

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