アラン⑬「お金との付き合い方」5レッスン|想像との付き合い方

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「お金の不安が、頭から離れない日が多い」
「もっと稼げばいい、と頭ではわかっているのに動けない」
「お金との付き合い方を、もう一度整え直したい」

こんにちは、社会福祉士・ケアマネジャーをしているしおこめパパです。3大幸福論編・アラン編⑬、テーマは「アランに学ぶお金との付き合い方5レッスン」です。

アランは『幸福論』のなかで、富への執着を「想像力の暴走の一形態」と捉えました。お金そのものは中立で、苦しめるのはたいてい想像のほう。今回はその核を、現代の家計と将来不安に重ねて、5つに整理してお届けします。

お金が人を苦しめるのではない。お金についての想像が、人を苦しめる。

ケアマネ業務で晩年のご利用者と関わると、年金額の多寡より、「お金を巡る想像と上手に付き合えているか」のほうが、晩年の幸福感に効いている実感があります。アランの教えは、この「想像との付き合い方」をお金にも応用する哲学です。

アラン流・お金との付き合い方5レッスン

ここからご紹介する5つは、家計改善のテクニックではなく、「お金との心の付き合い方」です。金額より、心の整え方に効く実践を5つに絞りました。

① お金の不安の99%は「想像」

③で扱った「想像力との付き合い方」を、お金にも応用します。アランは「富への不安は、たいてい未来への想像から生まれる」と書きました。今のお金で困っているのではなく、「将来困るかも」「老後足りないかも」――想像が現実を覆い隠している状態です。

紙に書いて「いま実際に困っていること」と「想像で苦しんでいること」を仕分ける。それだけで、お金の不安の重さがぐっと変わります。アドラー編⑱お金不安編「コントロール可否で仕分ける」と同じ実践です。

② 「足りないかも」より「あるもの」を数える

アランは「貧しい人より、不満な人のほうが不幸である」と書きました。同じ金額でも、「足りない」と感じる人と「ある」と感じる人がいる。これは収入の問題ではなく、視点の問題です。

家計簿を開く前に、「いま家にあるもの」「いまできていること」を3つ書いてみる。「ある」が見えていれば、潰されない。アドラー編⑱「ない」より「ある」を数えるとも完全に重なります。

③ 富への執着は「上機嫌の敵」

アランは「富にこだわる人ほど、上機嫌から遠ざかる」と書きました。お金を増やすこと自体は悪くないけれど、執着になった瞬間、心は痩せていく。お金は手段で、目的にしてはいけない――これがアラン流の原則です。

「いくらあれば安心か」と問うと、たいてい答えがない。金額の上限を、自分で決めるクセを持つこと。「これだけあれば、私は十分」というラインを言葉にすると、執着がほどけて、上機嫌に戻れます。

④ お金の話を「ひとりで抱えない」

アランは「沈黙すべきことと、語るべきことは違う」と書きました。お金の不安は、たいてい人に話さず溜め込まれます。でも溜めると、想像はふくらむ一方。信頼できる相手に、軽く話すのが処方箋です。

家族、配偶者、信頼できる友人、専門家――誰でもいい。「最近お金のことで、こんなふうに不安に思っていて」と一言渡すだけで、想像のふくらみが半分になります。アドラー編⑱「ひとりで抱え込まない」のアラン版です。

⑤ 「働く」を、お金以外の物差しでも測る

アランは「仕事の価値は、報酬だけで測れない」と書きました。報酬は重要だけれど、貢献感、学び、人とのつながり、達成感――これらも仕事の報酬です。お金だけを物差しにすると、働くことが苦しくなります。

1日の終わりに、お金以外の収穫を3つ書いてみる。「今日、誰の役に立てたか」「何を学んだか」「どんな人と話したか」――これだけで、お金の不安が相対化されます。アラン編⑨仕事と退屈編とも地続きの実践です。

アランの『幸福論』を、もっと深めたい方へ

ここまでの5つのレッスンを読んで「季節とともにアランの言葉に触れたい」と感じた方には、『四季をめぐる51のプロポ』(アラン著・神谷幹夫訳/岩波文庫)がおすすめです。アランが新聞に書き続けたプロポから、季節にちなんだ51篇を選んだ岩波文庫オリジナルの選集。お金や時間とは別の物差しを、季節の言葉で取り戻してくれます。

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お金は「数字」ではなく「心の整え方」の問題

お金の不安の99%は想像、足りないより「ある」を数える、富への執着は上機嫌の敵、ひとりで抱えない、働くをお金以外でも測る――この5つは全部、「お金との心の付き合い方」を整える実践です。金額を変える前に、心を整える。アランの教えは、その順番を教えてくれます。

お金で心がざわつく日があってもいい

家計簿を見たくない日、銀行アプリを開く勇気が出ない朝、ニュースの経済の話で胸が重くなる夜――どれも、あって当然です。お金でざわつく自分を、責めないことのほうが大事。アランは「気分は習慣」と言いました。今日は数字を見ないで、深呼吸ひとつから戻れば、それで十分です。

あわせて読みたい一冊

お金との付き合い方を、もう一歩実用的に整えたい方には、『超訳 アランの幸福論』(許成準)もおすすめです。アラン哲学の中から「悩み事から解放される」「仕事を通じて幸福になる」など、お金や仕事に効く章を抽出した実用書。アドラー編⑱お金編とも相性が良い一冊です。

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シリーズの今後について

次回⑭は「アランに学ぶ悲しみ・嘆きとの付き合い方5レッスン」をお届けします。誰にも訪れる悲しみを、アラン流の身体的な整え方で受け止める実践を整理します。「3大幸福論編・アラン編」はシリーズ全30回まで継続予定です。

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