アラン㉕「小さな喜びの見つけ方」5レッスン|気づく目を育てる

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「日常が、なんとなく灰色に見える日が増えている」
「特別な出来事がないと、嬉しさを感じられない」
「もっと小さなことを、ちゃんと喜べるようになりたい」

こんにちは、社会福祉士・ケアマネジャーをしているしおこめパパです。3大幸福論編・アラン編㉕、テーマは「アランに学ぶ小さな喜びの見つけ方5レッスン」です。

アランは『幸福論』で「大きな幸福は、小さな喜びの積み重ねから生まれる」と繰り返しました。特別な出来事を待つのではなく、日常に隠れた喜びを見つける目を育てる。今日はそのアラン的な実践を、5つに整理してお届けします。

大きな幸福を待つより、小さな喜びを見つける目を育てよう。

ケアマネ業務で晩年の方と関わると、「小さな喜びを毎日見つけられる方」ほど穏やかに暮らしている印象があります。お茶のひと口、好きな番組、誰かのひと言――こうした小さな喜びを発見する目が、晩年の幸福を支えるのです。

小さな喜びを見つけるアランの5レッスン

ここからご紹介する5つは、特別な体験を求める実践ではなく、日常の中の小さな喜びに気づく目を育てるための実践です。今日からそっと試せる粒度に絞っています。

① 「今日の喜び」を3つ書き出す

アランは「喜びは数えると、増える」と書きました。1日の終わりに、今日感じた小さな喜びを3つだけ書き出す。コーヒーがおいしかった、空がきれいだった、誰かに笑顔をもらった――どれでもいい。

書き出す行為そのものが、喜びを「あったもの」として確定させます。アラン編㉑で扱った「夜にできたことを書く」と地続きの実践。喜びを記録するだけで、明日の解像度が上がります。

② 「五感」をひとつだけ意識する

アランは「五感が眠っている人ほど、退屈に苦しむ」と書きました。日常を灰色に感じる時ほど、五感が眠っているサイン。だから1日1回、五感のどれかをそっと意識する時間を持つ。

朝のコーヒーの香り、シャワーの水音、葉っぱの色、風の感触、好きな料理の味――感覚を1つに集中させるだけで、喜びが顔を出します。アラン編⑮で扱った「美しさを見つける目」とも同じ実践です。

③ 「ふだん通り」を喜びの源にする

アランは「ふだん通りが、いちばん深い喜び」と書きました。健康に動けること、家族と話せること、温かい食事を食べられること――どれも当たり前すぎて見落としがちですが、失った人にとっては最大の願いです。

1日に1回、「ふだん通りで、ありがたいこと」を意識する時間を持つ。当たり前を、当たり前と思わない練習。これはケアマネ業務で晩年の方に寄り添うと、自然に身につく視点でもあります。

④ 「予定の中に小さな楽しみ」を仕込む

アランは「喜びは計画される」と書きました。週末に好きなカフェに行く、月に1回新しい本を買う、季節ごとに小さな旅をする――こうした小さな楽しみを予定として組み込むと、毎日に張りが出ます。

大きな旅行や贅沢でなくていい。500円のスイーツ、好きな映画、新しい靴下――どれでも喜びの予定です。予定された喜びは、待つ時間も喜びになる。これがアラン的な楽しみの増やし方です。

⑤ 「分かち合う」で喜びを倍にする

アラン編⑮で扱った「美しさは分かち合うと深まる」を、喜びにも応用します。今日感じた小さな喜びを、家族や友人にひと言伝える。「今日、夕焼けがきれいだったよ」「ご飯、おいしかったね」――それだけで、喜びは記憶に残ります。

SNSでもメッセージでも、口頭でもいい。「これ、嬉しかったよ」と渡す関係が、人生をやわらかくします。アラン編⑩友情編、⑦家族編とも地続きの実践です。

2018 - Château fort de Lourdes
Photo: Moahim / CC BY-SA 4.0 via Wikimedia Commons

アランの『幸福論』を、もっと深めたい方へ

ここまでの5つのレッスンを読んで「アランの言葉を、子どもや家族と一緒に気軽に楽しみたい」と感じた方には、『コウペンちゃんとおべんきょうする「幸福論」 アランとおともだちになろう』もおすすめです。可愛いイラストとともにアラン哲学に触れられる、家族で回し読みできる一冊。小さな喜びを発見する練習にぴったりです。

小さな喜びは「気づく目」で増える

喜びを3つ書く、五感を意識する、ふだん通りを源にする、予定に楽しみを仕込む、分かち合う――この5つは全部、「気づく目」を育てる実践です。喜びは増減するのではなく、見える数が変わる。アランの教えは、その気づく目を毎日少しずつ育ててくれます。

喜びが見つからない日があってもいい

何にも心が動かない夕方、何を見ても灰色に感じる朝――どれも、あって当然です。喜びを感じられない自分を、責めないでください。喜びの目は、疲れたら閉じる。休めば、また開きます。今日は無理せず、明日また五感を1つ開けば、それで十分です。

Clouds over the Xe Don River with boats at sunset
Photo: Basile Morin / CC BY-SA 4.0 via Wikimedia Commons

あわせて読みたい一冊

アラン『幸福論』を、簡潔で明快な現代語訳で日々開きたい方には、『幸福論』(アラン著・石川湧訳/角川ソフィア文庫)もおすすめです。文庫サイズで持ち運びやすく、通勤やカフェタイムにふっと開ける一冊。小さな喜びの章だけ、不機嫌の章だけ、と気分で読み分けできます。

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シリーズの今後について

次回㉖は「アランに学ぶ自分の言葉で生きる──プロポ的思考の5レッスン」をお届けします。アランがプロポという形式に込めた「短く、自分の言葉で考える」実践を整理します。「3大幸福論編・アラン編」はシリーズ全30回まで継続予定です。

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