アドラー流㉕「不完全である勇気」5レッスン|完璧主義をゆるめる

※本記事はアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト等)を含みます。

「100点じゃないと、なんだか落ち着かない」
「やり残しがあると、夜まで気になってしまう」
「完璧を求めるほど、自分も周りも疲れさせている気がする」

こんにちは、社会福祉士・ケアマネジャーをしているしおこめパパです。アドラーの教え編㉕、テーマは「完璧主義をゆるめる5レッスン」です。

㉔の友情編で「比較ではなく尊重」を扱いましたが、その手前で自分を縛っているのが完璧主義です。アドラーは「不完全である勇気」を称えた人。今日はその不完全である勇気を、毎日のサイズに落とす実践を5つに整理してお届けします。

完璧は、自分にも他人にも優しくない。アドラーは「不完全である勇気」を称えた。

ケアマネとして家族介護の現場に立ち会うと、完璧主義の方ほど早く燃え尽きてしまうのを何度も見てきました。完璧を目指すほど、続かない。これは介護に限らず、子育て、仕事、夫婦、自分自身――どの場面でも同じです。アドラーは、その燃え尽きの手前で止めてくれる言葉を持っています。

完璧主義をゆるめるアドラーの5レッスン

ここからご紹介する5つは、完璧主義を「全否定」するものではありません。完璧主義のいい部分は残しつつ、自分を傷つけない形に整え直すための実践です。100点を諦めるのではなく、100点でない自分を許せるようになるための5枚のカードです。

① 「不完全である勇気」を持つ

アドラーが何度も称えたのが「不完全である勇気」です。人は完璧でないからこそ成長し、他者と関わる必要があり、深く愛されもする。完璧でいることは、孤立への一歩でもあります。

「できないことがある自分」を、欠陥として扱わず、関わりの入口として受け取る。「助けて」と言えるのは、不完全である勇気を持っている証拠。⑧の自己受容と並んで、これがアドラーの土台です。

② 「100点」より「60点を続ける」

完璧主義の落とし穴は、「100点でなければゼロ」と感じてしまうこと。でも実際の人生は、100点の日と0点の日が並ぶのではなく、60点の日が長く続くもの。アドラーは「持続性」を重視する立場の哲学者でした。

1日100点を取って燃え尽きるより、毎日60点を続けるほうが、ずっと遠くまで歩けます。仕事も、家事も、子育ても、自分の整えも――60点ラインを意識的に下げる勇気が、長距離の鍵になります。

③ 失敗を「人格」じゃなく「出来事」に分ける

⑭の挫折編で扱ったように、失敗は「人格の証明」ではなく「出来事」です。完璧主義の方ほど、ひとつの失敗を「ダメな自分の証拠」に変換してしまいがち。これを断ち切ります。

「うまくいかなかった出来事があった」――それだけです。出来事は処理できる、でも人格は処理しようがない。失敗の意味を、人格から出来事へ引き戻すクセを持つだけで、心の重さがガラッと変わります。

④ 自己評価の物差しを「他人」から「過去の自分」へ

完璧主義の物差しは、たいてい外から借りてきたものです。誰かの基準、社会の理想、SNSの誰か――それらと比べるから、いつまでも届かない。⑪劣等感編で繰り返した「比べるなら過去の自分と」を、ここでもう一度。

3か月前の自分より、わずかでも整えられているか。半年前より、少し優しくなれているか。自分基準の物差しに戻すと、完璧主義の苦しさは半分以下になります。100点は他人の物差し、60点は自分の物差しです。

⑤ 完璧でない自分に、勇気づけを

⑦の「勇気づけ」を、完璧主義の自分にこそ向けます。「ここまでできた、よくやった」「100点でなくても、自分は今日を生きた」――そんな言葉を、自分にちゃんと渡す。勇気づけは、他人だけでなく自分にも必要です。

「ありがとう、自分」「お疲れさま、自分」――声に出さなくていい、心の中でいい。完璧主義の方ほど、自分にだけは厳しい。自分への勇気づけを習慣にすることが、完璧主義をやわらかくほどく一番静かな方法です。

アドラー心理学を、もっと深めたい方へ

ここまでの5つのレッスンを読んで「アドラー心理学の幸福観を、もう一歩深めたい」と感じた方には、『超図解 アドラー心理学の「幸せ」が1時間でわかる本』(Gakken)がおすすめです。アドラーの「不完全である勇気」を含めた幸福の核を、図解で短時間に整理できる入門書。完璧主義をゆるめたい夜にちょうどよく効きます。

👉 『超図解 アドラー心理学の「幸せ」が1時間でわかる本』をAmazonで見る

完璧をやめると、毎日が続く

不完全である勇気を持ち、60点を続け、失敗を出来事として扱い、物差しを過去の自分に戻し、自分に勇気づけを渡す――この5つは全部、「続けるための整え方」です。完璧は、一度きりの花火。60点の継続は、ずっと続く灯火。アドラーが渡してくれるのは、後者のほうです。

完璧主義をやめられない日があってもいい

わかっていても、つい100点を目指してしまう日。あって当然です。完璧主義そのものを、責めないことのほうが大事。完璧主義のおかげで、あなたはここまで丁寧にやってきたんです。今日は完璧でいい。明日、ちょっと力を抜くだけで十分です。

あわせて読みたい一冊

今回の学びを「思考のクセを切り替える」レベルで深めたい方は、『アドラー心理学 ―人生を変える思考スイッチの切り替え方―』(ナツメ社)もおすすめです。完璧主義を含めた、人生を縛る思考のクセを、アドラー心理学でひとつずつほどく実践書です。

👉 『アドラー心理学 ―人生を変える思考スイッチの切り替え方―』をAmazonで見る

もっとアドラー心理学を極めたい方はこちら↓

シリーズの今後について

次回㉖は「朝の習慣/夜の習慣でアドラーを染み込ませる5レッスン」をお届けします。1日の両端からアドラーを暮らしに溶け込ませる、小さな実践を整理します。「アドラーの教え編」はシリーズ全30回まで継続予定です。

このシリーズの他の記事

コメント

タイトルとURLをコピーしました