【アドラーの教え編⑱】お金・将来不安と付き合う5レッスン|数字より、心を整えるアドラーの実践

※本記事はアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト)を含みます。紹介している書籍は、筆者が内容を確認したうえで掲載しています。

「老後2,000万円問題が頭から離れない」
「給料は上がらないのに、子どもの教育費は重くなる」
「貯めても貯めても、不安が消えない」

こんにちは、社会福祉士・ケアマネジャーをしているしおこめパパです。アドラーの教え編⑱、テーマは「お金・将来不安と付き合う5レッスン」です。

⑯で見た「漠然とした不安をほどく」の応用編として、今回はお金にまつわる不安を取り上げます。お金そのものを増やす方法ではなく、お金の不安と心が消耗しない付き合い方を、アドラーの視点で5つに整理してお届けします。

お金の不安は、数字の問題に見えて、たいてい「心の整え方」の問題だ。

ケアマネとしてご家族と長く関わっていると、晩年に「お金で苦しんだ」と話す方より、「お金で心がすり減った」と話す方のほうが圧倒的に多い印象があります。実は、苦しいのは金額そのものではなく、お金についての考え方のクセだったりするんです。アドラーは、その心のクセをほどく言葉を持っています。

お金・将来不安と付き合うアドラーの5レッスン

ここからご紹介する5つは、家計改善のテクニックではなく、お金にまつわる心の整え方です。数字の対策(貯蓄・投資・節約)は別の専門家に譲り、ここでは「お金で疲れない自分の作り方」に焦点を絞ります。

① 「お金の不安」の目的をやさしく問う

⑤の「目的論」では、感情は何かを大切にしたい合図だと考えます。お金の不安も同じ。「将来、家族や自分を、こうしてあげたい」という願いの裏返しなんです。原因より目的に目を向けると、不安の重さがすこし変わります。

「自分はいま、何のためにお金で不安になっているんだろう」と一度問うてみる。家族のため?老後のため?それを言葉にできた瞬間、漠然は具体に変わり、次の一歩が見えやすくなります。不安は、大切にしたいものの輪郭なんです。

② 「ない」より「ある」を数える

お金の不安は「足りないかもしれない」未来に意識が飛んでいるとき、いちばん強くなります。アドラーは「いま、ここ」を生きる立場の哲学者でした。⑧で見た「自己受容」の応用として、まず「いま、ある」ものを数える時間を持つのが大切です。

家計簿の前に、「いま、家にあるもの」「いま、できていること」「健康で動けること」を3つ書く――こんなシンプルな実践で十分。不安はゼロにならないけど、「ある」が見えていれば、潰されない。これがお金との付き合い方の土台です。

③ コントロールできるお金と、できないお金を分ける

④の「課題の分離」をお金にも応用します。自分でコントロールできるお金と、できないお金は別物です。物価、税金、為替、社会保険料、相続――これらは自分の課題じゃない。気を揉んでも、ただ疲れるだけです。

自分でできることだけ、紙に書き出す。月に5,000円の積立、固定費の見直し、家族との話し合い――そういう手の届く範囲に意識を集中する。コントロールできない経済ニュースで眠れなくなるのは、課題の混線です。

④ 比べない家計――他人の物差しを借りない

⑪で扱った劣等感は、お金の場面でいちばん刺さります。SNSで見る誰かの家、友人の年収、同年代の貯蓄額――比べた瞬間、お金は「足りない」に変わります。でも比較は他人の物差し。アドラーは「比べるなら過去の自分と」と言います。

3か月前の自分と比べて、わずかでも家計の見通しがクリアになっていれば、それは前進です。他人の家計と自分の家計を比べない――この練習だけで、お金にまつわる消耗の半分は消えます。SNSとお金は、距離を取るのも立派な対策です。

⑤ お金の話を、ひとりで抱え込まない

⑥の「共同体感覚」を、お金にも当てはめます。お金の悩みは恥ずかしくてひとりで抱え込みがち。でも抱えるほど視野は狭くなり、選択肢が見えなくなります。パートナー、家族、信頼できる友人、専門家――誰でもいいので、お金について話す相手を持つこと自体が対策です。

家族との話し合いは気が重いものですが、「いま、こう感じている」を渡すだけでいい。「わたし」を主語に、責めずに話す。ケアマネとしても言えますが、地域包括や福祉の相談窓口は、お金に関する不安の入口としても活用できます。頼ることは、お金の最大の節約になることもあるんです。

アドラー心理学を、もっと深めたい方へ

ここまでの5つのレッスンを読んで「家計と心の両方を、もう一歩整えたい」と感じた方には、『お金の不安が消える アドラー流家計管理』(岩井美弥子)がおすすめです。「勇気づけ」の発想を家計管理に応用し、惨めにならず、無理をしないで貯められる方法をやさしくまとめた一冊。心とお金を同時にほどきたい方にぴったりです。

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お金の不安は、数字より「心の整え方」

目的を問い、ある物を数え、コントロール可否で仕分け、比べず、ひとりで抱え込まない――この5つは全部、数字を変える前に心を整える実践です。お金そのものをすぐに増やせなくても、お金で消耗する自分は、今日から減らせます。アドラーが教えてくれるのは、お金との健やかな距離感です。

数字を見ると怖くなる日があってもいい

家計簿を開く勇気が出ない日、銀行アプリを見たくない日、お金の話を避けたい日――それでいいんです。数字を見ない日があっても、自分の価値は減らない。心が整ったときに、また向き合えば大丈夫。お金とは、走るより、ゆっくり歩いて付き合う関係でいいんです。

あわせて読みたい一冊

今回の学びを「自分と他人を比べないチームづくり」にも応用したい方は、『みんな違う。それでもチームで仕事を進めるために大切なこと』(岩井俊憲/ディスカヴァー)もおすすめです。お金・働き方・家族・職場――どの場面でも効く、アドラーの「違いを尊重する」発想を学べる一冊です。

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シリーズの今後について

次回⑲は「SNS・情報疲れと『比較癖』を手放す5レッスン」をお届けします。スマホ時代特有の心の消耗を、アドラーの言葉でほどく実践をまとめていきます。「アドラーの教え編」はシリーズ全30回まで継続予定です。

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