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「アドラーの知識はあるのに、日常で使えていない」
「毎日バタバタで、心を整える余裕がない」
「もっと自然に、アドラーが暮らしに馴染んだらいいのに」
こんにちは、社会福祉士・ケアマネジャーをしているしおこめパパです。アドラーの教え編㉖、テーマは「朝の習慣/夜の習慣でアドラーを染み込ませる5レッスン」です。
⑨で「アドラーを毎日の習慣にする」を扱いましたが、今回はその具体化版。1日の両端――朝と夜にアドラー的な小さな習慣を仕込むことで、知識を「使える」に変える実践を、5つに整理してお届けします。
朝と夜にひと匙のアドラー。それだけで、1日の景色は静かに変わる。
ケアマネとして高齢の方の暮らしを見ていて感じるのは、「いい1日」を作っている方には共通のリズムがあるということ。それは朝の起き方、夜の閉じ方の小さな儀式です。アドラーが説いた整え方は、まさにこの朝夜のリズムに染み込ませることで、しっかり効いてきます。
朝と夜の習慣にアドラーを染み込ませる5レッスン
ここからご紹介する5つは、朝3つ、夜2つ。合計で1日10分かからない規模です。続ける鍵は「小さく、短く、毎日」。気負わず、自分のペースで取り入れてみてください。
① 朝3分「貢献感を仕込む」
⑥の「共同体感覚」で扱った貢献感を、朝に仕込むのが第一の習慣です。布団から出る前か、コーヒーを飲みながら3分だけ、「今日、誰の役に立ちたいか」を一行思い浮かべる。家族でも、職場でも、見知らぬ誰かでもいい。
「今日、子どもの話を最後まで聴こう」「同僚にひと言ありがとうを言おう」――そんな小さな貢献の予定が、その日1日の自分を支えてくれます。朝に貢献感の的を持つだけで、夜の「今日も意味があった」感が変わります。
② 朝のひと言「ありがとう」
⑦の「勇気づけ」を、朝の挨拶に仕込みます。家族にも、同居人にも、ペットにも、自分にも――朝のひと言「ありがとう」を、必ず誰か(自分でも可)に渡す。気持ちが乗らない日でも、まず言葉が先で大丈夫です。
「いってらっしゃい」「お疲れさま」「今日もよろしく」――どれもありがとうの仲間です。⑬で扱った夫婦のための実践でも触れた通り、言葉を仕組みにすると、気持ちはあとからついてくる。朝の1秒の習慣が、関係の温度を保つ秘訣です。
③ 朝3分「今日整えたい1つ」を決める
⑮のライフタスクで扱った「仕事・交友・愛」の3つの場を、朝3分で見渡します。「今日、整えたい場をひとつだけ」選ぶ。仕事、家族、友人、自分のどれか。優先順位を1つだけに絞ると、1日がブレなくなります。
100点を取りに行く必要はありません。「今日は妻と15分話す」「今日は友人にLINEを1通入れる」――小さな1つでいい。完璧主義をゆるめる㉕の応用編としても効きます。1日の的が1つあれば、夜のレビューもしやすいのです。
④ 夜3分「今日できたこと」を書く
夜の習慣の核は「今日できたこと」のレビューです。日記帳でも、スマホのメモでも、頭の中の独り言でもいい。「今日、自分が達成したこと」「今日、誰かに渡せたこと」を3つだけ思い出します。
できなかったことを数えるのではなく、できたことを数える。アドラーの「勇気づけ」は自分にも向けるべきもの。「メールを返した」「子どもの話を聴いた」「ご飯を作った」――どれも立派な達成です。これを書くと、自己肯定感が静かに育ちます。
⑤ 夜の自己受容「できなかった自分を、許す」
夜のもうひとつの習慣は、⑧の「自己受容」です。今日できなかったことを認めて、「明日にしよう」とだけ言って閉じる。後悔のループに入らない。「これはできなかった、明日整える」と一言、自分に言ってあげる。
できなかった自分を裁いて眠るのと、「明日にしよう」と許して眠るのとでは、翌朝の感じ方がまるで違います。夜は責める時間ではなく、許す時間。アドラーが渡してくれる、いちばん静かな日々の整え方です。
アドラー心理学を、もっと深めたい方へ
ここまでの5つのレッスンを読んで「もっと自信を取り戻す習慣を持ちたい」と感じた方には、『アドラー流「自信」が生まれる本──気づかなかった魅力が見つかる「3つの質問」』がおすすめです。自分の中の見落としていた強みに、3つの問いを通して気づく構成。朝夜の習慣に、新たな「問い」をひとつ加えたい方にぴったりです。
1日の両端を整えると、真ん中も整う
朝3分の貢献感、朝のありがとう、朝の的1つ、夜3分のできたこと、夜の自己受容――この5つの習慣を全部やる必要はありません。朝1つ、夜1つだけでも十分。続けるほどに、知識が「身体感覚」になり、アドラーが自分の中に染み込みます。
続けられない日があってもいい
朝に余裕がない日、夜に倒れこむように寝てしまう日、習慣を全部すっ飛ばす週――どれも、あって当然です。続けられない自分を、責めないことのほうが大事。アドラーの習慣は、毎日続けるためではなく、戻ってこられる場所を持つためのもの。明日また、朝のひと言「ありがとう」から再開すれば十分です。
あわせて読みたい一冊
アドラー心理学を、もっと気軽に・楽しく日常に染み込ませたい方には、『マンガで分かる心療内科 アドラー心理学編』もおすすめです。アドラー心理学の核を、笑いながら学べるマンガ仕立て。朝夜の隙間時間に、ぱらりとめくれる一冊です。
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シリーズの今後について
次回㉗は「アドラーで子どもに伝える『自分を大切に』5レッスン」をお届けします。叱らない・ほめない子育てを通じて、子どもの自尊心を育てる実践を整理します。「アドラーの教え編」はシリーズ全30回まで継続予定です。
このシリーズの他の記事
- アドラーの教え編① 子育て・対人関係に疲れたときに効く「アドラー心理学の5つの基本」
- アドラーの教え編② 子育てで疲れたときに効くアドラー 5レッスン
- アドラーの教え編③ 対人関係(職場・友人)で疲れたときに効くアドラー 5レッスン
- アドラーの教え編④ 「課題の分離」を使いこなす5レッスン
- アドラーの教え編⑤ 「目的論」を使いこなす5レッスン
- アドラーの教え編⑥ 「共同体感覚」を育てる5レッスン
- アドラーの教え編⑦ 「勇気づけ」の実践5レッスン
- アドラーの教え編⑧ 「自己受容」を日常で続ける5レッスン
- アドラーの教え編⑨ アドラーを毎日の習慣にする5レッスン
- アドラーの教え編⑩ 怒り・イライラと付き合う5レッスン
- アドラーの教え編⑪ 劣等感とうまく付き合う5レッスン
- アドラーの教え編⑫ 仕事・キャリアで使うアドラー5レッスン
- アドラーの教え編⑬ 夫婦・パートナーシップに効くアドラー5レッスン
- アドラーの教え編⑭ 失敗・挫折から立ち直る5レッスン
- アドラーの教え編⑮ ライフタスク(仕事・交友・愛)を回す5レッスン
- アドラーの教え編⑯ 不安・心配との付き合い方5レッスン
- アドラーの教え編⑰ 介護・親世代との関わりに効くアドラー5レッスン
- アドラーの教え編⑱ お金・将来不安と付き合う5レッスン
- アドラーの教え編⑲ SNS・情報疲れと「比較癖」を手放す5レッスン
- アドラーの教え編⑳ シリーズ中間総括・アドラーで生きる5レッスン
- アドラーの教え編㉑ 子どもの巣立ち・親離れに効くアドラー5レッスン
- アドラーの教え編㉒ 介護する家族のセルフケアとアドラー5レッスン
- アドラーの教え編㉓ 老いる勇気・50代以降のアドラー5レッスン
- アドラーの教え編㉔ 友情・大人の友達づくりに効くアドラー5レッスン
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